PBA JAPANリージョナルツアー2017

DHCカップ PBAミックスダブルス・チーターオープン大会結果
DHCカップ PBAミックスダブルス・チーターオープン大会結果PDF

2017.09.02-03
PBAリージョナルツアーインジャパン2017/2018

DHCカップPBAミックスダブルス・チーターオープン

2017年9月2日から3日
名古屋グランドボウルにて、DHCカップPBA初のミックスダブルスが行われた。

104チーム208名が参加。
今大会からJPBAの協力が得られ、JPBA所属の選手も参加可能となった。
リージョナル初年度から、開かれた大会を掲げて開催してきたリージョナルが、名実共に、「開かれた大会」に進化を遂げた。
ナショナルチームにJPBAプロやトップアマチュアボウラーと、まさに最強を決める大会となった。チーターの優勝経験のある土屋佑佳(PBA)、秋吉夕紀(PBA)、吉田大祐(JBC)、向谷美咲(JBC)、宮澤拓哉(JBC)も参加。さらには歴代のリージョナルチャンピオンの顔ぶれが揃った。そして、2015年にパーフェクトゲームを達成した、松田力也(JPBA)は、アマチュアからプロボウラーへ転身し帰ってきたり、過去PBAリージョナル参加組も、JPBAプロとして参加してきた。またJBCナショナルチームからも、多くの選手が参加し、今まで以上の激戦模様。

大会フォーマットは、個人で8ゲーム投球。2人の合計スコア16Gの上位36チームが準決勝ラウンドへ進む。また、個人8Gの上位16名が、マスターズ準決勝へ進む。
女子選手のみが対象となるクイーンズは、個人8G 上位16名が、準決勝に進む。
女子の上位16メガクインズの準決勝ラウンドに駒を進める。

リニュアールされた今年のチーターパターンは、多くの選手を襲う。昨年と比べかなり難しいという前評判通り、アジャストしきれずノーヘッドの投球が続出。
難攻不落のチーター、前半4ゲームが終わってプラス(200Ave.以上)はたったの8名。

その中でもチームで、強さを見せつけたのは、吉野貴宣(JBC)と向谷美咲ペアだ。
個人でも、吉野2位、向谷3位、と1ゲームか目から安定した投球を見せた。
2位は、入江奈々(JBC)堤祐樹(JBC)ペア、3位は、土屋(PBA)・関口力(NBF)ペア。
カットラインは1,390(173Ave.)と、スコアからも苦戦具合が読み取れる。

フロアチェンジと休憩をはさみ、後半戦の4Gがスタート。
スタートのゲームでいきなり、水谷若菜(JPBA)がナインコール。
惜しくも、パーフェクトゲームを逃したが、279、ペアの白濱大夢(JBC)も192で、まとめ40位から、一気に8位へとジャンプアップ。
しかし後半も各選手浮き沈みの多いゲーム展開。
ミックスダブルス予選をトップで、通過したのは、入江・堤ペア。前半も2位に付け、後半も何とか踏ん張った。2位は、秋吉・藤井信人(JPBA)ペア、後半は苦しむも7ゲーム目に藤井の258のビックゲームがあり救われた。3位は、水谷・白濱ペア、ナインコールの水谷は、後半4ゲームのスコアはトップ、白濱も後半10位と二人で、スコアを積み重ねチーム力を見せつけた。
一方、カットラインの36位に滑り込んだのは、鈴木馨(NBF)安藤英司(一般)ペアで、2843ピン。安藤が後半4Gはプラスし、チームを引っ張った。

マスターズは、1位早坂友伸(JBC)・2位村濱裕紀(JBC)・3位堤祐樹選手(JBC)。
カットラインの16位は、ローハイの差で、高平沙也斗(JBC)で、1542(Ave.192.8)。
クイーンズは、1位水谷若菜・2位土屋佑佳・3位西沢琴子、カットラインの16位は、香川楓(JPBA)1456ピン(Ave.182)

個人戦:準決勝ラウンド

予選8Gを終え、個人戦上位16名による準決勝ラウンド3Gがスタート。
スコアを持ち越し、11Gトータル、上位3名が決勝進出となる。

まずは、クイーンズ。
注目は、予選後半で大きくスコアを伸ばした、水谷若菜、前年優勝の向谷美咲。スコア持ち越しなので、上位選手の優位性は変わらないが、今年のチーターパターンは、一癖も二癖もあり、捕まると抜け出せない。
準決勝1G目で、向谷優那(JBC)が247のビックゲームで、4位にジャンプアップ。中谷、亀島もプラスし、2位、3位に食い込む。逆に、土屋、西沢が160台と大苦戦。水谷もプラスし、1位を死守。
2G目は水谷が257を出し、3位と123ピン離し、早くも決定トーナメントにリーチを掛ける。
中谷、向谷が233、214と、スコアを伸ばし2位、3位。予選4位通過の吉田佑香(JPBA)は、チーターの毒牙につかまり、14位まで転落。
そして最終ゲーム3G目。西沢が241を叩き出し、3位に滑り込む。一方去年の覇者、向谷美咲も233を打ち、2位に。連覇に大きく前進した。
トップ通過は、水谷。3Gで、656と終始安定した投球で難しいレーンを攻略した。

続いてマスターズ。
石川裕大(JBC)が、1G目で264を打ちトップへ躍り出る。その他の上位通過選手もプラスを打つ中、堤がまさかの156。3位から、11位まで下げる。
2G目では、藤井、早坂、トニーアンダーソンが、240を超えた。
トップ3は早坂、藤井、石川の順。4位の村濱との差は、たったの22ピン。
最終3G目で、石川がまさかの170。村濱は、218とプラスし、逆転。藤井も190と苦戦したが、6ピン差で、決勝ステップラダーへ駒を進めた。トップ通過は、3Gともプラスした初参加の早坂選手。平岡勇人(JPBA)は、準決勝3Gをトップの682と追い上げたが6ピン差で涙をのんだ。
マスターズは、誰が勝っても初優勝となる。

2日目

ミックスダブルスの準決勝からスタート。予選を勝ち抜いた上位36チームによる戦い。
スカッチ(2人で交互に投げる)での投球で4Gを投げ、予選スコアを合わせ20ゲーム上位16チームが、決勝トーナメントに進出する。
まさに二人のチーム力が試されるスカッチダブルスだ。
上位チームが、軒並みマイナスする中、1G目で輝きをみせたのが、水谷・白濱ペア。
222でトップに躍り出る。
2G目も、多くのチームが苦戦するが、上位チームは、大きく崩れることなく踏ん張っている。
1位水谷・白濱ぺア、2位入江・堤ペア、3位秋吉・藤井ペア、4位中谷・平岡ペア。
カットラインは、北川市子・北川一幸ペアで、3316ピン(Ave.184)。
残すは、2ゲーム。
ここはJPBAペア組、中谷・平岡ペアが238を打ち、1位に躍り出る。松永・吉田ペアも223で、3位まで上がってきた。
秋吉・藤井ペアがまさかの152で、4位。さらに、5位との差は、たったの2ピン。
最終ゲーム。
準決勝1G目から徐々にスコアを上げてきた吉田・松永ペアがここで、爆発!265のビッグゲームで、トップに躍り出る。
2位は、中谷・平岡ペア、3位水谷・白濱ペア、4位秋吉・藤井ペア。
野島・佐藤ペアが222で、15位に滑り込み決勝トーナメントに駒を進めた。
入江・堤ペアは予選をトップ通過も、準決勝で苦戦し5位に転落し、シード権を逃した。
カットラインの16位は、内藤・高橋ペア、3682ピン(Ave.184)
17位は、2ピン差で、前土佐澪・岡村晶ペアが涙を飲んだ。

ミックスダブルス決勝トーナメントは、三つ巴戦。

Aブロック 吉野・向谷ペアVS片伯部友紀(JBC)近藤 雄太ペアVS内藤・高橋ペア。
ここで、大苦戦したのがJPBAコンビの内藤・高橋ペア、レーンにアジャストしきれず139。
片伯部・近藤ペアは、175ピン吉野・向谷ペアは、182で、まとめて2回戦進出を決めた。

Bブロック 入江・堤ペアVS横内・早坂ペアVS向谷・伊吹ペア。
こちらは、入江・堤ペアが苦戦、135で、一回戦で涙を飲んだ。
リージョナル常連の向谷・伊吹ペアが157と精彩を欠いた中で、福島から参戦ダークホース的な存在の横内・早坂ペアが181で通過。

Cブロック 山本・村濱ペアVS箕輪・石川ペアVS西澤・土井ペアの三つ巴戦。
ここは、西澤・土井ペアが苦戦して135、山本・村濱ペアが172。
箕輪・石川ペアが182で、勝ち進んだ。

Dブロック 土屋・関口ペアVS垣添・和田ペアVS野島・佐藤。
土屋・関口ペアが大苦戦まさかの130で敗退。野島・佐藤ペアは何とか踏ん張り181。
スタートからトライクを連発した垣添・和田ペアが201で、2回戦へ進出した。

レーンメンテナンスを挟み、決勝トーナメントの直接対決が始まる。

クイーンズ決勝トーナメント

準決勝は、昨年チーター優勝の向谷と、昨年プロテストに合格した西澤の対決。
フレッシュなレーンでの対戦だ。
西澤は、ノーヘッドからのオープンスタート。対する向谷は、スペアからのダブルと好スタート。追い上げたい西澤は、2・3フレをスペアで踏ん張るも、4フレで痛恨のスプリット(4-6)。これをカバーできずに二つ目のオープン、さらに5フレもオープンとつまずく。
向谷は、スペアでつなぎ5フレで、約40ピン差。巻き返したい西澤が6フレ目でストライク。
しかし続かない。向谷は、6、7フレもスペアでつなぎ8フレでストライク。西澤もスペアでつなぐも9フレでまたもやオープンで万事休す。向谷も9フレで7-10スプリットを出すも、最終185対145で、チーターディフェンディングチャンピオンの貫禄を見せつけた。

優勝決定戦

実技免除で、プロへ転向した元ナショナルユースの水谷と、ナショナルキャプテンの向谷の対戦。ここまで好調できた水谷、スタートでいきなり躓いた。まさかのオープンスタート。
向谷は、スペア、ストライクと上々の滑り出し。
水谷は、ラインが見切れていない様子で、2、3フレをスペアとするも、4フレでオープン。
対する向谷は、3フレのスペアからのダブル。5フレで早くも40ピン近い差が開く。
水谷は、5・6・7とスペアで踏ん張るストライクが来ない。向谷は、7・8とダブル。
8フレで、ストライクを持ってきた水谷だったが、時すでに遅し。
217対148で、堂々と向谷美咲がチータークイーンズを2連覇。
昨年とは、大きく変化したチーターを見事に攻略した。

マスターズ

JPBAポイントランキング1位の藤井VSナショナルの村濱。
ストライクスタートの藤井に対し、村濱はスペア2つでスタートし3フレ目でストライク。
逆に、藤井は、ここでスプリットし、オープン。
優位に立ちたい村濱だが、4フレでまさかのガター。今回のチーターの凶悪さはトップボウラーですら、食われる程。2投目もブルックリンで、3番ピンが残る。
4フレでは、ほとんど差がない。5フレで再度ストライクを持ってきた村濱だが、藤井はアジャストに苦しみ、スペアで何とかつなぐ。しかし、6フレで、10ピンをカバーしきれず、まさかのオープン。6・7・8フレをスペアでつないだ村濱に対し、藤井は、8フレでストライクがくるも続かない。逆に村濱は、9フレから、ターキーを出し、勝負を決めた。
210対170で、初出場の村濱が、優勝決定戦に駒を進めた。

優勝決定戦

予選、準決勝と好調を維持した、早坂と準決勝で、後半に調子を上げた村濱の戦い。
まずは、お互いストライクでスタート。
2フレで、10ピンをタップした早坂は、落ち着いてカバーし3フレで、再度ストライク。
村濱は、準決勝からの好調そのままに、ターキーまでストライクを伸ばす。
4フレで、早坂が5-10スプリットを出すも、落ち着いてカバー。しかし、5フレでまさかのオープン。村濱は、勢いそのまま5thまでストライクを伸ばした。
早坂は、7フレでやっとストライクが来るが、村濱は、7フレからダブル。
早坂は、9フレでもオープンし、169で終了。村濱は、253までスコアを伸ばし、初出場ながら、並みいる強豪を蹴散らし、チーターマスターズの栄冠を手にした。

ダブルス決勝トーナメント2回戦

2チームによる1ゲームマッチ。
フレッシュなチーターがボウラーを待ち受ける。

松永・吉田ペアVS吉野・向谷ペア 苦しめられたのが、吉野・向谷ペア。3フレでスプリットを出し、オープンすると5フレでもオープン。逆に松永・吉田ペアは、2フレからターキー、5フレ目で、オープンするも、8フレからストライクラッシュでパンチアウト。173対235で、松永・吉田ペアが勝ち進んだ。

横内・早坂ペアVS秋吉・藤井ペア 横内・早坂ペアは、我慢のボウリング。何とか5フレ目でストライク。秋吉・藤井ペアは、2フレでストライクも3フレでスプリットオープン。4フレは、まさかのガター。見えないプレッシャーが両チームに襲い掛かる。前半を終わり、勝負の行方は全くわからない。
両チーム7フレでストライク。横内・早川ペアは、8フレをスペアも9フレで痛恨のオープン。秋吉・藤井ペアは、8フレもストライクを出し、勝負を決めた。
192対169で秋吉・藤井ペアが勝利。

水谷・白濱ペアVS箕輪・石川ペア 水谷・白濱ペアは、ストライクで幸先の良いスタートを切ったかと思いきや、2フレでスプリットを出し、オープン。水谷・白濱ペアは、1・2フレスペアからのダブル。箕輪石川も3・4でダブル。それぞれ6フレ、8フレをオープンとしてどちらも一歩も譲らない戦い。勝負の行方は最後の1投までもつれ込むが、180対180の同ピン。
ワンショットサドンデス。
水谷・白濱ペアは、白濱が投球。箕輪・石川ペアは、石川が投球。
白濱はストライク、石川は、わずかに内に入り、7本。
水谷・白濱ペアが勝ち進んだ。

垣添・和田ペアVS中谷・平岡ペア 中々ストライクが来ない中谷・平岡ペアに対し、1・4フレでストライクを出した垣添・和田ペアがリード。
巻き返したい中谷・平岡が6フレからターキーを出す。一気に差を詰めれるかと思ったが、垣添・和田が、7フレから5つストライクを続け、233対186で悠々と逃げ切った。

準決勝

松永・吉田ペアVS秋吉・藤井ペア 松永・吉田ペアは、スペア2つからのダブルの好スタート。秋吉・藤井ペアもスペアからのダブルでリードしたいところだが、4フレでスプリットしオープン。さらに6フレでもオープン。
松永・吉田も5フレをオープンにするも、6・7フレのダブルでスコアを伸ばし、186対154で秋吉・藤井ペアを撃破した。

水谷・白濱ペアVS垣添・和田ペア 両者ストライクスタート。水谷・白濱は、3フレオープンも4・5フレでダブル。垣添・和田は、5・6フレでダブルを出し、両者一歩も譲らず。9フレで垣添・和田がわずか7ピンのリード。勝負の行方は10フレ勝負。
垣添・和田が3-10スプリットで、これをカバーできずに189で終了。水谷・白濱ペアは、ダブルを出し、勝負あり。189対203で優勝決定戦へ駒を進めた。

優勝決定戦

松永・吉田ペアVS水谷・白濱ペア 経験値では、松永・吉田ペア。しかし、水谷・白濱ペアはワンショットサドンデスを含め、勝負強さを見せつけて、ここまで上がってきた。
水谷・白濱ペアは、スペアスタート。松永・吉田ペアは、まずはダブル。水谷・白濱も2フレからダブルを決める。しかし、松永・吉田がさらに、ストライクを2つ続け4th。さらに、5フレで、白濱がスプリットを出し、オープン。
ここで、水谷・白濱が焦ったのか、水谷が連続投球してしまう。ストライクを出すが、無効となり投げ直し。またもやスプリットを出しオープンにしてしまう。
あっという間に、差3対180。

吉田大祐は、2015年チーターオープン、2016年ヴァイパーオープンに続き3勝目。
JPBA今年のポイントランキング1位をひた走る松永裕美は、JPBA所属選手としてリージョナル最初の優勝者となった。

ミックスダブルスを制した、松永裕美選手・吉田大祐選手のインタビュー

松永 (優勝出来て)素直にすごく嬉しいです!!
決勝戦はとても緊張しました。でも、楽しくボウリングさせてもらいました。

吉田 緊張は常にしていましたが、松永プロと楽しく投げれました。

(会心のゲームは?) 準決勝スカッチダブルスでの265(松永・吉田)

聞くところによると、今年のチーターは難しい。ペアが決まってから毎週練習を行い大会に備えていた。王者はおごらず、見えないところで努力を怠らない。納得の勝利であろう。

ミックスダブルス 注目選手
早坂友伸 選手

初出場ながら多くのボウラーが苦戦する中、堂々のトップで予選通過。
準決勝でも、トップを譲らず。
二日目は、アジャストに苦戦している場面も見られ、ナショナルチームの村濱裕紀に惜しくも敗れたが、その実力を見せつけた。16ポンドのボールを投げる豪球ボウラー。
また、リージョナルで大暴れする姿に期待したい。

水谷若菜 選手

2015年のジャパンオープンを制し、今年プロ入りを果たした女子高生プロボウラー。
並みいるプロボウラーを退け制したその実力を発揮し、予選8Gを女子のトップ、全体でも9位で通過。センターでチーターコンディションを引いて練習し、万全の状態で挑んだ。
クイーンズでは、向谷美咲に、ミックスダブルスでは、松永・吉田ペアの前に涙を飲んだ。 リージョナルでその悔しさを晴らす姿が見られるのが楽しみである。

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